キオクシア、株式上場に向けた予備申請を提出予定

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ベイン・キャピタル支援の半導体メーカー、キオクシアは、近日中に東京証券取引所への株式上場のための予備申請を提出する予定であると、事情に詳しい二人の関係者が明らかにしました。

キオクシアは、8月に正式な申請を行い、10月末の上場を目指しているが、そのタイミングは12月にずれ込む可能性もあると関係者は述べています。

キオクシアは、初回公開株式(IPO)に関する計画についての最新情報はなく、上場手続きについてもコメントを控えました。

2018年に東芝のメモリ事業を買収したコンソーシアムを率いたベイン・キャピタルは、株式を売却して資金を回収することを目指しており、キオクシアは新株発行による資金調達を計画していると関係者は述べています。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券(MUMSS)と野村証券が上場に関してアドバイスを行っていると関係者は述べました。ベイン、MUMSS、野村証券はコメントを控えました。

キオクシアは市場環境の改善を活用しようとしていると関係者は述べました。

2020年には、米中間の貿易摩擦による世界的な半導体市場の不確実性の中でIPO計画を延期しました。当時、キオクシアは2兆円(約126億8000万ドル)以上の市場価値を目指していましたが、その後1.7兆円に引き下げました。

キオクシアの営業損失は、3月期で2530億円に拡大しましたが、チップ価格の上昇により、6四半期ぶりに黒字を計上しました。キオクシアは、1月から3月の平均販売価格が米ドルベースで約20%上昇したと5月に発表しました。

人工知能タスク向けのサーバー投資やスマートフォンやPCの顧客による在庫補充が価格を押し上げていると、リサーチ会社のトレンドフォースは述べました。

昨年、キオクシアはウェスタンデジタル(WDC.O)との合併交渉を行っていましたが、キオクシアの投資家であるSKハイニックス(000660.KS)の反対により交渉は頓挫しましたが、多くの業界関係者は依然として統合の必要性を認識しています。

キオクシアは先週、約5400億円の融資を再調達し、さらに2100億円の融資枠を確保したと発表しました。