11年振りに復活!表参道イルミネーション
コンセプトは“表参道に来る人の笑顔”
2009年12月17日
今回の復活劇の立役者の一人「表参道ヒルズ」の穐山壮志館長。「表参道ヒルズ」では表参道の街と連動した企画を館内で展開。氷ではなく新しいスケートリンク素材を使用し、照明や映像、音響などが作り出す環境演出とスケートが楽しめるインスタレーション空間「表参道H.I.S. スケーティングシアター」は12月11日にオープンしてから、連日お客が絶えず、休日は入場制限をするほどの人気。通常は郊外に行かないと出来ないスケートを、表参道で買い物ついでに味わえるのは画期的。
今年の表参道の冬は、いつにも増して賑やか。なぜならば、11年振りにケヤキ並木をいかしたイルミネーションが復活したからだ。点灯をはじめた12月1日、通りは写メを撮る来街者で文字通り埋め尽くされた。今回は感動的な復活を見せてくれた舞台裏に伺った。
■ 表参道に来る人が笑顔になり、
楽しくなるような“何か”
イルミネーションと言えば、表参道。多くの人が思うことだ。毎年どこよりも早く始まる「アニヴェルセル表参道」。「ラフォーレ原宿」のイチョウの木は毎年様々な色に彩られて変化する。他にも「YMスクウェア」や、「ラルフローレン」「GAP」など、多くのビルや店舗が、思い思いのイルミネーションを展開する中、今年皆の注目は11年振りに復活した、ケヤキ並木のイルミネーションだ。12月1日の点灯前から街はその話題で持ち切り。実際に点灯されてから半月、表参道を行き交う人々は日々増えていくような気すら感じる。そして多くの人が、街中で記念撮影。どこもかしこもカメラばかり。驚くほど多くの人がこのケヤキ並木のイルミネーションを期待していたことが判る。
今回この感動的な復活を裏舞台で支えた一人、森ビル株式会社 表参道ヒルズ 運営室 館長であり、原宿表参道欅会の副理事長でもある穐山壮志氏に、今日に至るまでのことを伺った。近年の表参道の冬は、明治神宮の参道らしさを強調した“アカリウム”や昨年のキャンドルの灯りが和やかな気分にさせてくれた“ECO AVENUE MOVEMENT”など、明治神宮の表参道らしく、且つ環境に配慮した時代の最先端をいくものが実施された。志も高く、斬新な取り組みをして来たがその想いを来街者に伝えきることは、非常に困難なことであった。そこで今回はもっとシンプルに、表参道に来る人が、楽しく温かな気持ちになれる“何か”を根本から見直そうと呼びかけたのがきっかけで、プロジェクトはスタート。
■ 様々な奇跡の連続で可能となった
11年振りの“感動の復活”
穐山館長はじめ表参道ヒルズ運営室スタッフと原宿表参道欅会の若手メンバーが、今回のプロジェクトの為に事務局を作り、動き出したのは夏。その時点では、イルミネーションの復活を考えていた訳ではなかったそうだ。イルミネーションの復活より、表参道として冬の時期に来街されるお客様をどのようにお迎えし、街を楽しんでもらうのか?景気後退で厳しい世の中でも、「来街者が本当に笑顔になり、楽しくなれること」をコンセプトに掲げ、装飾でも、イベントでも、街と街に来る人の関係を第一に、様々な選択枝の中でこの冬の演出を考えてきた。プロジェクトのメンバーは毎週定例会を行い、様々なアイデアをぶつけあった。回り道をし、考え抜いた結果、世界一美しいと言われるケヤキ並木の景観をいかした冬の装飾にたどり着いた。原宿表参道欅会として、心からお客様をお迎えする気持ちを、新たなコンセプトに表現し、この冬の装飾にかける思いを実現できるような、全く新しいアイデアを、複数のデザイナーにコンペ形式で募った。
結果的には、表参道ヒルズのクリスマスイルミネーションの空間デザインをオープン以来手がけているベルベッタ・デザインの長谷川喜美さんの企画が、プロジェクトメンバーの思いと合致。環境に配慮したLEDを使用すること、ケヤキを守る為に巻き付ける装飾をしないこと、そしてコンディションの悪いケヤキには装飾をせず、その理由を観る人々にワードラリーという形式で伝えること、メッセージカード付きベルが購入できる参加型スポット「ウィッシュガーデン」では来た人々の想いを明治神宮に奉納すること、など表参道の街ならではのオリジナルな企画がどんどん形づくられ、「表参道に来る人、この街の全ての人々が、本当の笑顔で、楽しく温かな気持ちになれる」もののかたちがやっと見え始めた。
これだけのビックプロジェクトとなると、関わる人も尋常ではない。今回のスポンサーである、H.I.Sへコンセンサスをとること、経済産業省や、東京都、渋谷区など行政や警察、地元の住民自治会は勿論、原宿表参道欅会のメンバーをはじめ表参道に存在する多くの店舗に関わる人びとへ協力のお願い。今回最も大変だったのは、これら多くの人々が同じゴールに向けて意思を統一すること。ひとつひとつの積み重ねや多くの人の支援により、全て良い方向へ向き、“感動の復活”が実現したのだ。
■ 表参道の街として、横のつながりと絆を深める
今回表参道ヒルズでは、表参道ヒルズ単独でイルミネーションやイベントを実施するのではなく、この「表参道H.I.S. イルミネーション ベルシンフォニー」と連動した表参道の街が一体となるような企画を原宿表参道欅会に提案し、開催実現しているそのひとつが本館地下3階の スペース オーにて開催中の「表参道H.I.S. スケーティングシアター」だ。表参道の街が主催のイベントを館内と連動させることで、“表参道ヒルズの”ではなく、“表参道の”街のイベントとしてメディアでも取り上げられている。12月11日のオープン以来お客はどんどん増える一方。氷ではない新しいスケートリンク素材を使用している話題性は勿論のこと、表参道という都心で出来ることも人気の理由だ。そして表参道ヒルズのメインエントランスには、表参道のイルミネーション“感動の復活”を共感し街来た記念に記念写真が撮れるフォトスポットがある。これも表参道の街に来た人に笑顔で楽しんで帰ってもらえる様に考えた結果だ。
今年のイルミネーションは単なる復活ではない。歴史ある原宿表参道欅会が、単なる賑やかしの装飾ではなく、表参道の街にとって本当に必要なもの“街に来る人、この街の全ての人々の笑顔”を創り出すために、今まで以上に街全体としてのつながりを深め、取り組んだプロジェクトだ。そういう意味で、「表参道H.I.S. イルミネーション ベルシンフォニー」は表参道の街の新たな1歩と言っても良いだろう。穐山館長ほか、今回のプロジェクトメンバーは既に来年に向けて走り出している。初めてのチャレンジで実現できなかった企画も多く、夢は膨らむばかりだ。一年後の表参道がどのような姿になるか、期待しながら表参道の夜を楽しんで欲しい。既に来年に向けて走り出している。来年の表参道がどのような姿になるのか?今から楽しみだ。(2009年12月)
表参道でどこよりも早くイルミネーションが点灯したのが「アニヴェルセル表参道」。10月下旬より表参道の玄関口をにぎわせてくれるこのイルミネーションは、表参道の顔のひとつと言って良いだろう。約30,000球のライトを使用したイルミネーションは圧巻。エントランス部分には、日本初のネオン管でつくられた、光のシャンデリアが私たちを迎えてくれる。どこよりも早く、そしてどこよりも長期間楽しめるのも「アニヴェルセル表参道」のイルミネーションの特長。来年1月25日まで、私たちの目を楽しませてくれる。
表参道の中間地点、明治神宮前の交差点では、ひときわ高いイチョウの木がクリスマスのお化粧を施され誇らしげにしている。「ラフォーレ原宿」のイチョウの木は毎年様々な色に彩られて変化する。今年はなんと、 "関ジャニ∞ デコレーション・ツリー"だ。約10,000個のLEDで華やかにライトアップされたツリーは、営業時間中は、30分に1回のペースでツリーから関ジャニ∞の新曲が流れるのもユニーク。この賑やかでハッピーなデコレーションは、クリスマスまで楽しむことが出来る。若い人にはもちろん、多くの人が振り返ってしまう、光と音のイルミネーションだ。
表参道の街は“明治神宮の表参道”として街自体が綿密にデザインされている。表参道の駅から緩やかなスロープが下って行き、明治神宮前の交差点からは明治神宮に向けて緩やかに上って行く。この街のことを知り尽くしている原宿表参道欅会の若手メンバー中心に結成された、今回のイルミネーションプロジェクト。回を重ねる毎に白熱していく定例会議は、街に携わるメンバーの絆を深めていった。そしてその熱い想いが、イルミネーションを通して、表参道に来る人々にしっかりと伝わっている。
小さなお子様連れも多い表参道エリア。そんな小さな子どもが実際に触れて楽しむことができるベルも今回の特長のひとつ。細かいディテールも“笑顔”になれるようなアイデアが盛り込まれている。実際に小さな子どもたちがベルを鳴らす姿は、今や毎日みる光景だ。
ラルフローレンの前にある表参道まちかど庭園では“ウィッシュガーデン”が開催中。ここはメッセージカードと、今年の表参道のイルミネーションのシンボルであるベルか、もしくはスワロフスキー製の新芽モチーフのピンバッチを購入できる参加型スポット。願いをカードに書き込んで、こちらの新芽のオブジェに掲げるのだ。12月25日の期間終了後には、これらの“願い”は明治神宮に奉納される。ベルは表参道に来た記念としてお持ち帰りができる。12月25日の21時まで開催。
表参道の歴史と共に大きく年齢を重ねたケヤキの木々。中には非常に古く傷みが激しいものもあり、装飾ができない木もある。この数本の特別な木に、何故装飾ができないのか?その理由を記したパネルがケヤキ並木のなかに10カ所ある。これらのパネルにはそれぞれキーワードがあり、これを10個全部あつめてある言葉を完成させると、正解者全員に粗品をプレゼント。詳しくは「原宿クエスト」や「ウィッシュガーデン」のワードラリー受付で!12月25日の21時まで開催中。
「表参道ヒルズ」の前は多くの人で賑わっている。正面玄関にあるツリーは絶好のフォトスポット。随時黒山の人だかりができているので、気長に待とう。写真撮影をしたら、本館地下3階のスペース オーの「表参道H.I.S. スケーティングシアター」にどうぞ。表参道沿いの各店舗でも割引券が手に入るかもしれないので、お買い物の際は色々探してみるのもまた面白い。
観る角度によって様々な表情を楽しむことができる今年のイルミネーション。来年に向け、プロジェクトは既に進行中。表参道の街を愛する人たちの情熱が、この成功につながったと言えよう。これをきっかけに、年末のみならず、通年を通してより楽しくハッピーな街づくりを目指すという皆さんの今後の活動にも注目だ。
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